本や雑誌の処分方法や電子書籍化のメリット・デメリットについて前回記事で書きました。
今回は自炊の具体的なやり方を説明していきます。
ネットで情報を探すと、男性が漫画や分厚い専門書をゴリゴリに自炊している記事が多く、女性目線の記事があまり見当たらなかったんですよね。
ですので、女性誌を例に自炊方法を解説していきます。
自炊に必要な機材
カッターマット、裁断機、スキャナー。
自炊する雑誌を準備
用意した雑誌は「クロワッサン」。
私のような40代以降の女性をターゲットにした暮らしまわりの雑誌です。
興味のある特集号だけ購入していたのですが、20代の頃から愛読してるので持っているバックナンバーはすごい冊数。そこから厳選して自炊しました。
クロワッサンは結婚当初から自分のライフスタイルの指針となった思い出深い雑誌なので、どうしても捨てられないんですよね。
雑誌を裁断機で切る
まず女性誌は「中綴じ」と「無線綴じ」に分けられます。
ちなみにこの雑誌は「中綴じ」タイプです。「中綴じ」の方が自炊は大変ですのでこちらで説明します。
雑誌のちょうど真ん中のページを開き、綴じている針をホッチキスで開きます。
表紙の背部分から針を抜きます。
見開きの真ん中折り目部分に裁断機のガイドを合わせ、誌面を2つに裁断します。
上から見るとこんな感じで切断されます。
この状態ではまだスキャン出来ません。
なぜなら女性誌に多い「A4変形サイズ」。297×232mmで普通のA4サイズより22mm横幅があるということ。
これが作業の手間を増やすーーー!
自炊に特化した家庭用スキャナーはA4サイズまでしか対応していないので、両端をさらに裁断します。
中綴じは外側から内側に向けてページサイズも微妙に違うので、A4で収まる雑誌でも
裁断して両端を切り揃えないとスムーズにスキャン出来ません。
クロワッサンのレイアウトは断ち落としギリギリまであって大変!A4の幅まで切り落とすとどこかしら誌面が切れてしまうのでバランスを見ながら裁断します。多少レイアウトが崩れてしまうのはあきらめながらの作業です。(涙)
両端を裁断するとこんな感じ。
一応スキャナーが220mmくらいまではギリギリスキャン出来るので、A4より少し出てても大丈夫。
雑誌をスキャナーで取り込む
スキャナーを電源とPCにつなげます。紙面を置く給紙カバーは伸ばせる所まで伸ばしましょう。
裁断した誌面をスキャンしていきます。
裁断の時、まっすぐ切れていないと読み込み時に曲がってスキャンされるので注意。また紙質が薄くてツルツルなので滑って数枚一緒にスキャンされてしまうことも。
自炊の代行業者が雑誌をNGにしたり、料金が高いのが分かります。雑誌の紙質はスキャナーとの相性は良くないのでやり直しも多く大変!!
スキャンしたデータをPDF保存する
私は「両面読み取り/PDF形式/スーパーファイン」で保存しています。
画質は「ノーマル/ファイン/スーパーファイン/エクセレント」の4段階。
どの端末でどういう風に読書するかによりますが、部分拡大しても耐えられる画質が良かったので「スーパーファイン」を選択。エクセレントだとファイルサイズが重くなりすぎるのでやめました。
これは読書環境と保存環境などが関係するので、ご自身で最適な保存形式を見つけるといいと思います。
スキャナーで連続読み取りすれば、すでに1つのファイルで1冊分にまとまっています。
ただ雑誌は2枚一緒に読み取りされたり曲がってやり直したりとスキャン中のトラブルが多いので私はその都度保存。「Adobe Acrbat」でスキャンデータを一つにまとめて、スキャン漏れはないかページをチェックします。スキャン直後にチェックした方が抜けてるページをすぐに追加でスキャン出来るのでいいと思います。
ファイル名の付け方
データに問題がなければ、タイトルを付けます。
タイトルの付け方は「雑誌名_西暦_月_特集タイトル.pdf」としています。
今回スキャンした雑誌を例に取ると
「クロワッサン_2020_03_住みたいのは工夫のある家」です。
気をつけたいのは、雑誌名は統一する事。カタカナ表記「クロワッサン」と「croissant」英語表記とありますが、混在すると検索した時に出てきません。リスト化しても順番に表記されません。こだわる方は全て半角英数字でも良いですが、私はパッと見た時に目に入るように日本語表記にしました。
何百冊と雑誌を自炊した結果、この「クロワッサン」が一番大変でした。これがうまくスキャン出来れば、普通の本は楽勝です。それぐらい女性誌は難しいと覚悟の上で自炊を。
まだまだありますが、自炊した本たち。。
番外編:kinko’sでスキャンしてみた
この方法で自炊を進めていたのですが、やはりレイアウトの両端がガッツリ切れてしまうのが残念でいい方法はないかなーと漠然と考えていました。
すると、救いの手が現れるものですね!会社近くのkinko’sにこんなポスターが!!
「スキャンし放題キャンペーン」!?
(ちなみに↓は2020年夏のキャンペーンです。)
kinko’sのセルフスキャンは「1枚10円」はするので雑誌を大量スキャンしたらすごい金額になってしまいます。1冊の雑誌で50ページあったら「500円」ですからね。普通に雑誌買えちゃいます。
でもこの「スキャンし放題キャンペーン」なら時間内にガーッとスキャンしてしまえば、かなりの枚数をスキャンできます。
これはいいかもと、大判の女性誌のみを持参してチャレンジしました。
kinko’sのスキャナーはコピーで使う業務用複合機なのでA3まで出来ますし、家庭用スキャナーよりかなり速いです。が、しかし、ここでも雑誌の面倒くさい洗礼を受け。。
複数枚一緒に読み込んでしまったり、曲がったりと中々大変でした。
初回は色々失敗もあり要領よく出来なかったのですが、ここから学習しました。
kinko’sのスキャナーは枚数がカウンターで出るので、雑誌ごとに枚数を家でチェックして持参。終了したらカウンターと誤差がないか確認。時間との闘いなのでとにかく1枚でも多くスキャンするべく黙々とやります。
USBメモリを持参してスキャンデータを移します。スキャンよりもこのUSBに移す時間が意外とかかるので注意!
1年前なので、10分で何枚スキャン出来たかうろ覚えですが「200枚〜300枚」はいけたと思います。モタモタしてると無常に時は過ぎていきますが。。(笑)
会社の近くにあったので、会社帰りにちょこちょこ寄ってはスキャンする日々。
私も去年なんでこんなに「自炊」に意地になってたのかしら・・と思いますが、女性誌の自炊にお困りの方の参考になれば嬉しいです。
自炊まとめ
ここまで読んで頂ければ分かりますが、相当面倒くさいです!暇人にしか出来ない所業です(笑)
私もコロナで自宅に引きこもる日々があったから出来たと思います。
ただここまで大変な作業だからこそ、自炊するページをかなり厳選できます!
「スキャンして読み返すほどなのか?」これを自問自答していると、だいぶ捨てられます。
自炊すると決めても、雑誌は気に入ったページしかスキャンしません。広告やエンタメ情報、コラムなどは全捨てです。古い情報ですからね。読むページだけ自炊します。
ガーっと駆け足で書いてしまったので、記事内で分かりにい箇所やご質問があれば、コメント欄からお願いします。
次回は自炊したデータをどのように管理しているか?をテーマにお届けしたいと思います。